「凛くん?」
ぱぁっと顔を
明るくさせて近づいて来た。
何かたくさん荷物を持っている。
私が手を出して
持とうとしたら止められた。
…さすが、
チャラ男くんだ。
さりげない優しさが
『チャラ男』というあだ名にあっている。
「今日も可愛いね、ゆかちゃんっ」
…でもまぁ
チャラいのはチャラいか。
「…」
私は凛くんを
じっと見つめた。
ちょっと息が詰まったように
凛くんが口を開いた。
「日曜日、あいてる?」
いつものへらへらした笑い顔じゃ
なかった。
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