私は走り寄った。


彼の声を一音たりとも
聴き逃したくなかった。




近づいた私を
宗太くんが抱き寄せた。






苦しいほど
力強かった。






「好き、だ」







私は泣くことしかできなかった。





彼は笑っていた。