「神だ」 「神だ」 円が 形を変えた。 ユルカの声がした。 「宗太…」 私は顔をあげた。 でも泣いていたことに気がついて すぐに下を向く。 そんなこと まるで見ていなかったみたいに 私の腕を引っ張った。 私の右手に 何かを握らせた。 そのまま立ち去った。