「ゆかゆかゆかゆかゆかゆかゆかゆかゆかゆかゆかゆかゆかゆかゆかゆかゆかゆかゆか…」




誰だ、こんなに名前を連呼するのは。


男子に埋まりそうな私を
引きずり出した。


…ユルカだ。





「みてみてみてみてみてみてみてみてみてみてみてみてみてみてみてみてみてみて…」


「落ち着いて…」




どうどうどうどう…。

ユルカの肩を持ち、
落ち着かせた。





私は
ユルカが持ってきた紙切れを見る。





「っ!!??」






私は
ユルカの腕を握って走った。






私より残念ながら
ユルカの方が足が長い。


いつの間にか
私が引っ張られてる。






「ゆか、ありがとう!!」



「私、何もしてないよ」





「うんん、ゆかに声かけなかったら
また私ビリになってたかもしれない!!」




私たちは
なぜか笑いながら全力で走っていた。