「どうしたの?」 「うわぁー、うわぁー!!」 …泣き止んでくれない。 なにも話してもくれない。 ―ビヨーン、ビヨーン― ヨーヨーをつきながら 神影くんが現れた。 3個くらい 持っている。 私の隣でしゃがみ、 女の子と目を合わせた。 3個のヨーヨーの中の1つを 女の子に渡した。 「…くれるの?」 頷いた。 女の子は 笑った。 「お兄ちゃん、ありがとう!!」 女の子は頬を赤くさせ 走っていった。