なんだかんで
私たちはつるむようになった。
…彼女が一方的に。
「…ゆかって
神のこと好きなの?」
「はっ!?」
私は彼女の前では
普通になっていた。
彼女の空気が
そうさせた。
「あっ、当たったた?」
クスクスと
笑う。
ほんと
可愛い。
私みたいな
作り物とは全く違う。
「…中村さんは?」
「やだなぁ、ユルカって呼んでよ~」
彼女の平手打ちは
中々腕に衝撃がくる。
中村 緩和(ナカムラ ユルカ)。
同じクラスで
明るい女の子。
少し短いめの黒髪。
友達は多くて
いつも笑っている。
でも
あまり頭は良くないみたいで、
私に
勉強を教わろうとしたらしい。
「で、どうなの?
もしかして、凛くんのほう?」
「違う」
とっさに
声が出た。
「…みっ、ミカゲ…クnu…」
顔から
火が出るとはこう言うことだ。
はじめて
わかった。
「…かわいい!!!」
中村さんが
抱き付いてきた。
…ユルカが
抱き付いてきた。