「わかんないって?」
私の肩が上がった。
覗き込むように
しゃがんで私を見ていた。
いつもデカイのに
目線が私より低いのは新鮮だ。
しかも
なんか可愛く思える。
「…神影くん」
小さくなっている彼の後ろに
チャラ男くんの姿はなかった。
「…チャラ男くんは?」
「チャラ男くんって…
あぁ、凛かぁ。
凛なら帰ったよ。」
彼は
まだ声がかすれていた。
しかも
喋る度に喉の下の方を押さえていた。
「痛いの、喉?」
私は横に置いていた鞄を
下に降ろした。
そしたら
神影くんは隣に腰を下ろした。
ちょっと
ドキッとした。
…ちょっとだけ。
「…神影くん?」
隣に座ったまま
黙りこんでいた。
好きとか嫌いとか
その前に
神影くんの様子が変だった。


