私は病院へ来ていた。 お母さんが亡くなってからは 叔父さんから定期的に 検査を請けるように言われているのだ。 今まで 検査で引っ掛かったことなんてない。 だから 何もこんなに請ける必要はないと思う。 だけど まぁ心配してくれてるってことだし 黙っている。 今日は 確かガン検診。 私は 待合室で座ることにした。 手続きを終えて 順番を待つ。 暇だから 持ってきた本でも読んでいる。 「…渡邉さん?」