「…はぁはぁはぁ」



俺は
息が荒かった。



「…はぁはぁ」


だんだん
呼吸も落ち着いてくる。





「…宗太?」


校舎裏に座り込む俺に
チャラ男が話しかけた。


さっきから俺の名前しか
声に出ていない。


大丈夫か?って
思うがそれは自分の方かと笑えてくる。







「…宗太。」



「だからなんだよ」





俺は
痛む喉を殺して言った。


チャラ男はまだ
青ざめている。




俺の声は
ガラガラでかすれまくっていた。







「…で、どうだった?」



「…ごめん。

でも、他のところで頼んだから!!」




この前
チャラ男に病院を探してもらったのだ。


この喉の痛みを観てくれる
病院を。





「俺、付いて行こうか?」


「…いや、いい。」






俺は
口元をぬぐって立ち上がった。


教室に戻る。

その前に
一言。





「…誰にもいうなよ、チャラ男。」




チャラ男が笑った。






「…チャラ男じゃあねぇよ」







チャラ男も
教室に戻る。