「じょ、城ヶ崎くん好きな子いるの?」

「一応…」

「へ、へえ。そうなんだ」






目が泳ぐ。


いるんだ、好きな子。


どんな人なんだろうか。


今度は心臓の鼓動が速くなる、ことはなく、締め付けられたようだった。




「中2なんてそんなもんでしょ」

「そ、そうなのかな」

「色恋沙汰が絶えない年なんじゃない?」



城ヶ崎くんも、やっぱりいるんだ。
気になるなぁ…。




「アキとか彼女いるし。まっつんなんて女遊び激しいしな」




…え!
アキって人は確か…金髪の人だよね?


髪の色は派手だったけど、不良にしては大人しそうだったのに。


本とか読んでて、クールそうに見えたんだけど。


彼女いたの、あの人!?





「え、なに。そんなに意外だった?」




コクコクと首を上下に振る。