「ここ、ですか」

「あたしの家でーす!」





着いたところは、もちろん泉美さんの家。

しかしその家の大きさが半端ない。

もしかして、やっぱりお金持ちなの!?




「さ、どうぞどうぞ」




小さな門を開けて中に入れてくれる泉美さん。


わ、私の家と全然違う!


綺麗!そしてでかい!!


でもこんな反応したら貧乏だって思われるよね。


そんなことを気にしながら、泉美さんのほうをチラリと見ると、特に気にしてなさそうだったのでホッとする。




「あれ?鍵開いてる」




泉美さんが鍵を取り出し、鍵穴に刺すと、ひっかからずにくるりと鍵は回った。


泉美さんが扉を開け、「ただいまー」と透き通る声を上げた。




「お、お邪魔します」




そう言っておずおずと玄関に入らせてもらった。


う、おおお!


靴がオシャレなものばっかり。
しかもきっちり揃えられている!


私の家とはまるで違う!!


この広さも!!




うはあああ、と感動していると奥のほうから聞き覚えのある声が聞こえた。






「早かったな、まだケーキ作ってねえよ…」