「龍久しぶりー」
「今までなにやってたんだよ」
「超さみしかったよー!」
「メールくらいしてよね!」





城ヶ崎くんだと分かった途端、皆わらわらと近寄った。


あの人たち皆が城ヶ崎くんの友達なのか。
とても顔の広い人なんだな。


っていうか、さっきの静けさはなんだったの!?



皆さん城ヶ崎くんのオーラに圧倒されてたの!?



私もその1人だから分かるけど、本当にすごい人なんだなぁ。



誰もが城ヶ崎くんと話したいらしく、我よ我よと突っ込んで行く。



すると必然的に私の体は後ろから押されることとなった。



待って、このままだと本当に私まで前に出てしまう!城ヶ崎くんを見に来ただけで、話しに来たわけじゃないのに!




やばいやばいと涙目になりながら必死に踏ん張って人混みから逃れようとする。




しかし、誰かの足に躓いたらしく、か細く「あっ」と声をあげ、倒れた。






「い、痛い……」







誰かのカバンに当たった私の頬っぺたをさすりながら匍匐前進しながら脱出する。