ガララララ
「おいこら〜席つけ〜」
そう言って入ってきたのは、辻本先生。
「あ。先生」
「おぉ!こあちゃん元気?笑」
「当たり前やんか!!あたしが元気ちゃうかったら変やって」
「確かにな(笑)」
「や・・否定して?」
「・・・おらお前ら〜席座れや〜!!」
「え、シカト?」
あたしをシカトして、辻本先生は席につくように呼びかける。
あたしは渋々座って。
目の前に置いていたシャーペンをギュッと握り、目を閉じてみた。
「なにしてんの?」
目を開けてバッと顔を上げるとそこには、ニヤニヤ笑いながら見てる辻本先生。
「小テスト上手くいくように・・・おまじない?」
「ほ〜お」
笑いながら、黒板の前に戻り、各列にテストを配っていく。
視線が、シャーペンだったような気がしたけど、勘違いと言い聞かせることにした。
テストが始まり、問題を解いていく。
勉強してなかったから空欄はちょこっとあった。
小テストが終わって授業が始まる。
今日の標的はあたしだった。
全てにおいて、答えさせられるはめに。
汰希が隣で爆笑。
「さっき俺をシカトすっからだー」って。
あたしは腹立ってルーズリーフ丸めて投げてやった(笑)
それ見てクラスのみんなが笑ってた。
授業が終わり、トイレに行こうとリカを誘って教室から出ようとドアを開ける。
後ろに、筋肉バカの辻本先生がいた。
気づいてないフリしてドアを閉めようと思ってたら、チクチクと視線が刺さるので止めた。
「そのシャーペン、悠平のやろ?」
耳元で言われ、あたしはバッと顔を上げて、耳を押さえる。
「〜♪顔、真っ赤やで?こあちゃん」
「!」
「か〜わい〜ねぇ(笑)ちゅうか、顔に出すぎ!」
それだけ言い残して、鼻歌を口ずさみながら職員室に向かっていった。

