BRAT ANGEL

ーーーそして昼休み

「なぁ亮介。」と片手に購買で買った焼きそばパンを持った葉月が俺に話しかける。
「んー?」俺は購買で買ったサンドイッチをほおばりながら聞く。

「あのさ、俺らオーディション受けるんだったらオシャレとかするべきなんかな?」
意外な質問だった。なぜなら葉月は背が高くて、普通にイケメンで流行に敏感そうに見える。
そんな葉月がする質問とは思えなかったからだ。

「なぁ。それって俺に対しての嫌み?」
と冗談ぽく葉月に問いかける。
すると葉月は驚いたように、
「え?なんで?」
と聞く。
さっきの言葉は本当に思っていたらしい。俺は思わず「お前、オシャレめっちゃしてそうに見えるぞ」
と本当のことだが、冗談ぽくからかってみる。

葉月は信じていないようで「嘘はよせよ。俺、あんまオシャレとかこだわってなかったよ」
と言う。

オシャレとかしてないのに葉月からでるオシャレな雰囲気は正直とってもうらやましい。

まぁ気を取り直して
「なんだよ。急に」
と言うと葉月は
「絶対オーディションに受かったやつってイケメンじゃん?オシャレとかしてなかったら、さすがにヤバいかなって」
と答える。

確かに葉月の言うとおりだ。でもオシャレって何すればいいんだ?

俺の思っていたことが顔に出ていたのだろう。葉月が「俺もよくわからない。」とつぶやいた。