転校生君とショッピングモールで別れた後、春と二人で家に帰った。
帰り道で過去の出来事を思い出してしまった。

~あたしがまだ1人じゃなかった頃~

「家のことは宜しくねぇー」
「はーい!」
今日はあたしの誕生日。あたしのママ、パパが誕生日プレゼントを買ってくれるといった。
だから、買いに出掛けようとしていた。
「気を付けてね。ゆっくりでいいからね!」
なんたって、こんな天気だ。朝から雪が降っている。
「うふふ、ゆっくり行ってくるわ」
「じゃ、春君もよろしく頼んだよ」
「はい、任せてください」
パパとママは出掛けていった。
春とは4年生の頃から一緒に住んでいる。
4年生のときに、春のお父さんとお母さんが飛行機の事故にあって、亡くなってしまった。
親戚は春を嫌っていたため、家が引き取ることになった。
時に事故のことを思い出し、パニック障害を起こすことがまれにある。
パニック障害を抑えるため、あたしが一緒にいるのだ。