なんで2年B組に?!

『2年B組』

あ、そう言えば聞いた覚えがあるなぁ。
「席はー...おっ、伊井島の隣空いてるじゃんか。じゃ、伊井島の隣に行けー」
「はい、分かりました」
トコトコこっちにくる。
「まさか君と同じとはねぇ」
ニコニコしながらこっちをみてくる。
その笑顔であたしの方を見ないでくれよ...!
「ふっ、ふん!偶然だ偶然っ!」
「そうだといいけどねぇ?」
笑う笑う、君が笑う。
見ないでほしい。ねぇ春。助けてくれよ...
「......はぁ〜るぅ〜.....」
へるぷへるぷ!春へるぷ!
「......今日はいい天気だな。」
春のバカー!
助けてくれよ!ほんとに春のバカやろー!
「んじゃ、授業始めるぞー」
麻緒先生が授業を始める。
「......あっ」
隣から呟いた声が聞こえた。
「......なに、どうしたのさ」
「きょーかしょない」
「見せないから」
「見してください、なんでもしますから」
頼む時のしぐさがなんとも言えないほどキュンとくる。可愛いっ...!!
あたしはキュンキュンに負けて教科書を見せてあげた。