ただいま。

「お母さん、再婚するかもしれないの。私の知らない、男の人と。」


ゆっくりと亮ちゃんは私の手を引いて歩き出した。

分かってるよ。
いつかは帰らなきゃいけない。


私たちはまだ世界から見たら幼い。
一人じゃ生きていけない。


「くるみは嫌なの?」


「嫌…に決まってるよ。」

分かってるよ。
だから私は、お母さんについて行くしかないってことも。



「俺んちもさぁ…昔、再婚の話でてよ?」



え…


そんなことちっとも知らなかった。


「小2の時くらい。母さんに聞かれたとき、俺も嫌って言った。」



亮ちゃんも、同じだったんだ…
私はキュッと亮ちゃんの手を握る力を強めた。



「でも…」

前を向いて話していた亮ちゃんがこっちを向いた。