ただいま。

ファンファンファン


遠くから微かにパトカーのサイレンが聞こえて来た。


私はそれを合図に亮ちゃんの背中から離れた。


亮ちゃんはクシャと私の頭を撫でると立ち上がった。


「帰ってきたら……はい、大体7時くらいでした…あと少しで母親が帰ってくると……」


ただボーとする私の代わりに亮ちゃんは淡々と事情を説明していた。



その後のことは忙し過ぎて覚えていない。


警察に事情を聞かれたり、お母さんに連絡したり。

部屋の片付けには何日かかった。


ただ覚えていることはひとつ。


亮ちゃんの背中の温もりがあまりにも懐かしかったこと。