ただいま。

「くるみは下がってろ。」


亮ちゃんは玄関から傘を持ち出して片手で構えると、ゆっくりと扉を開けた。



「…っ!」


中はぐしゃぐしゃだった。

タンスは全部の引き出しが空き、カラーボックスはひっくり返っていた。

辺りには洋服やら食器が散乱している。

「…空き巣だったみたいだな。人の気配はない。」


亮ちゃんは傘をゆっくり降ろした。

私の手を取るとぐいっと引っ張った。


「警察呼ぶから。俺んちに居ろ。」

「ん…」