「おっ、良い席じゃん」




くじに書いてあった番号を黒板に書いてある席順に照らし合わせた。


窓側から2列目の一番後ろだった。




前は前から3番目だったから寝てたら先生に叩き起されてたけど、これからはそんな事心配せずに寝られる。




「晶ー」


小さな幸せを感じていると、呼ばれてそちらを向いた。



私を読んだのは私、藤崎晶〈フジサキアキラ〉の親友の原田理央〈ハラダリオ〉だった。




「席何処になった?」

「一番後ろ」


自分の席を指さしながら答える。



「いいなー、私なんか前から2番目だよー?」



ブーブーと文句を言っている顔も美人さんで少しだけ妬ける。



理央は栗色のロングの髪を高い位置でポニーテールにしている。

バスケ部で性格もサバサバしてるせいか、一番落ち着く友達だ。




先生の言葉と共に席を移動する。


いつも置き勉してるせいで教科書が机の中に溜りに溜まってたため、すごく重い。



でもそんな事どうでも良くなるくらい、吃驚した。




私の席の隣はあの〝冷笑〟だった。




〝冷笑〟もとい、吉野笑〈ヨシノショウ〉。


絶対に笑わないし、告白にも絶対応じない。



そんなこんなで付けられたあだ名が〝冷笑〟だった。