「おいっ!!!何ボーッとしてんだよ。はいっ落ちた資料」

「あっ、ありがとうございます」


私が焦ってると、

「何?俺の顔に何かついてる?」

「あっ、いや、そうじゃなくて…」


かっこよくて見とれてたなんて、口がすべってでも言えないよ~


「じゃぁ、何?」

そう言いながらだんだん私に近づいてきた。


「ちょっ、ちょっと…」


後ろは壁。

やばいって!!!逃げられないじゃんっ

涼介はもっと距離を縮め、今私の目の前。


か、顔が…近すぎるよ~


「言ってみろよ?」

涼介は怪しい表情で言った


え、ちょっどうしよ―
目をぱちぱちさせ焦ってると…


「おーい!!!涼介~、なにしてんだよ」

誰かが涼介を呼んだ。
そのおかげで涼介は私から離れた。

はぁ―緊張した…
顔が熱い。


「おーっなんでもねーよ…今行く」

顔が熱くて手で抑えていると…


「じゃぁ―またな!!!優花」


さっきの表情とまるで別で、優しい笑顔で言った。


「う、うん!またね…」

私が言うと、
涼介は最後にニコっと微笑んで走って行ってしまった。


頑張って笑顔を作ってみたけど
ちょっとぎこちなかったかな…


まだ心臓がドキドキしてる
私、恋しちゃったかな…