焦げたホットケーキに始まり、そう言えばいろいろあのころから作ってくれていたような。
けれど果してそれは、そんな自分の我儘だけでやってくれるものなのか。
「慎吾」
ぼそりと呟くように呼んだ名前に、慎吾が顔を上げた。
「なに、しろ」
「あんた、かなみに手ぇ出したら、おばさんに乱交しまくってるってチクるからね」
瞬間、かろうじて美形に範疇されるだろう顔を、慎吾が盛大にゆがめた。
「なっ……、もう、……やだおまえ」
有り得ない、信じらんないと今度はへにょんと机に突っ伏した幼馴染に、真白は鼻を鳴らした。
「真白と同じDNAだとは思えない」と周囲から言わしめるかなみはかわいいかわいい自慢の妹だ。こんな手当たり次第に盛りまくってる変態にやる謂れはない。一切ない。
「……俺の愛が通じてない」
「はぁ? そりゃあんたがかなみに惚れんのも分かんなくはないけども」
「いやそこじゃないから」
げんなりチャラついた前髪をかきあげて、何故か「しょうがない」とでも言いたげに慎吾が苦笑した。
けれど果してそれは、そんな自分の我儘だけでやってくれるものなのか。
「慎吾」
ぼそりと呟くように呼んだ名前に、慎吾が顔を上げた。
「なに、しろ」
「あんた、かなみに手ぇ出したら、おばさんに乱交しまくってるってチクるからね」
瞬間、かろうじて美形に範疇されるだろう顔を、慎吾が盛大にゆがめた。
「なっ……、もう、……やだおまえ」
有り得ない、信じらんないと今度はへにょんと机に突っ伏した幼馴染に、真白は鼻を鳴らした。
「真白と同じDNAだとは思えない」と周囲から言わしめるかなみはかわいいかわいい自慢の妹だ。こんな手当たり次第に盛りまくってる変態にやる謂れはない。一切ない。
「……俺の愛が通じてない」
「はぁ? そりゃあんたがかなみに惚れんのも分かんなくはないけども」
「いやそこじゃないから」
げんなりチャラついた前髪をかきあげて、何故か「しょうがない」とでも言いたげに慎吾が苦笑した。