紙ひこうき〜センセとのドキドキ同居生活〜

「そこ東京イチのヤバい所じゃん。もしかして入っちゃったの?」


ガタっと萌絵は隣の机に腰掛ける。


「まだー、考え中。入るときに腕にでっかい黒い龍の入れ墨入れるんだって。で、抜ける時、ナイフでえぐられるんだって。すごい、痛いらしーよ。」


私はポイポイとカバンから筆箱と教科書を机に出しながら答える。

「やめといたほうがいーよ。」

大して心配してなさそうに言う。
あんまり他人に干渉しないのが萌絵だ。


「ん、だから考え中って言ってるじゃん?」



私はカバンを机の横のフックに掛けたけど、ズボッと落ちたので

ちっ、と舌打ちした。



「女の子が舌打ちは良くないなー。」