「センセー?聞いてんのー?」


「あ、や、その…安住さんは2組だったかな?」


「ふーん、サンキュ!」


ダンボール箱を拾い、フリーズしてるセンセの腕の中に戻して、私は教室に向かった。

ガラガラッ



教室の扉を開けると一瞬、シンってなり、その後ざわめきが廊下より一層大きくなる。

「あずみん、おはよー!心配してたんだよー、新学期になってから来ないから。」


そんな中、私に近づいて来たのは萌絵。

萌とは小2からの仲だ。

私がマジメだった頃も、いじめられてた頃も唯一変わらず接してくれてる。

…不良っぽくなっちゃった今も。


「何やってたの?もうすぐ中間だよ?」

「ん、ちょっと黒龍に入らないかって誘われててさー。」


あ、安住の席ここーっと窓際の1番後ろを指差す萌絵。

私はトンとカバンを下ろした。