「……もらってくれるかな」
時は江戸時代。攘夷と尊王に分かれていた頃。
京の一角で、少年は紙を抱いていた。
コイブミ。
いうなればそれだ。
「奏ちゃん、遅いな」
少年は誰かを待っているのだろう。チラチラと周りを見渡していた。
「ごめんなさい、京介さん!!」
少女の声。
少年は目を輝かせた。
「奏ちゃん!」
「ハァハァ」と息をする少女――奏――は少年に笑顔を向けた。
「本当にごめんなさい」
少年の名は京介という。この二人は仲が良く、よく一緒に行動している。
「ねえ、奏ちゃん」
「何?」
京介は少し躊躇いながらも、抱いていた紙を奏に渡した。
「これは……?」
「ええっと………」
言葉が詰まる京介をよそに、奏は紙を開いた。
そして
「ありがとう」
笑った。
「私も好きです」
時は江戸時代。攘夷と尊王に分かれていた頃。
京の一角で、少年は紙を抱いていた。
コイブミ。
いうなればそれだ。
「奏ちゃん、遅いな」
少年は誰かを待っているのだろう。チラチラと周りを見渡していた。
「ごめんなさい、京介さん!!」
少女の声。
少年は目を輝かせた。
「奏ちゃん!」
「ハァハァ」と息をする少女――奏――は少年に笑顔を向けた。
「本当にごめんなさい」
少年の名は京介という。この二人は仲が良く、よく一緒に行動している。
「ねえ、奏ちゃん」
「何?」
京介は少し躊躇いながらも、抱いていた紙を奏に渡した。
「これは……?」
「ええっと………」
言葉が詰まる京介をよそに、奏は紙を開いた。
そして
「ありがとう」
笑った。
「私も好きです」