「安心しろ、居場所は伝えてないから。うちにももう来ないでほしいと言っておいた」
その言葉に少し寂しさを感じた紗弥加は同時にある決意を固めた。
「そう、だったらもう来ないかな?」
紗弥加はベッド脇の引き出しから二つのケースを取り出した。
「二人ともお願いがあるの」
「何だ、俺たちにできることなら何でもするぞ!」
すると引き出しから出した二つのケースを二人の前に差し出す。
「これ拓海からもらったネックレスと婚約指輪なんだけど、もしもう一度拓海が実家に来るようなことがあったら彼に返してくれるかな?」
「せっかく頂いたのにいいのほんとに」
「うんいいの、だってあたしの方から別れを告げたんだもの、頂いたままにしておけないわ」
そうは言うものの、香織には拓海が一度紗弥加にあげたものを受け取るとは思えなかった。
「分かったわ、拓海さんが受け取るかはわからないけどもしまたうちに来るようなことがあれば返してみるわね」
「お願いね」
およそ一週間後の日曜日、再び拓海が奥山家に現れた。
その言葉に少し寂しさを感じた紗弥加は同時にある決意を固めた。
「そう、だったらもう来ないかな?」
紗弥加はベッド脇の引き出しから二つのケースを取り出した。
「二人ともお願いがあるの」
「何だ、俺たちにできることなら何でもするぞ!」
すると引き出しから出した二つのケースを二人の前に差し出す。
「これ拓海からもらったネックレスと婚約指輪なんだけど、もしもう一度拓海が実家に来るようなことがあったら彼に返してくれるかな?」
「せっかく頂いたのにいいのほんとに」
「うんいいの、だってあたしの方から別れを告げたんだもの、頂いたままにしておけないわ」
そうは言うものの、香織には拓海が一度紗弥加にあげたものを受け取るとは思えなかった。
「分かったわ、拓海さんが受け取るかはわからないけどもしまたうちに来るようなことがあれば返してみるわね」
「お願いね」
およそ一週間後の日曜日、再び拓海が奥山家に現れた。



