「あはははははは」

「もう!笑い過ぎ!」
 
「あははは、わりぃわりぃ、お前ってあんな大胆なことできるやつだったけ?」

「あっあれは体が勝手に…」

明人が別れたいと言った理由は新しく好きな人ができたからだそうで、ついムカついて明人を叩いてしまったのだけど、隼人がずっと笑ってからかってくる。
「はぁ」

深いため息をつき隼人を睨む
そんな私の頭を隼人はくしゃっと撫でた。

「敗北感…」

「何急に?」

「昔はわたしのほうが大きかったのに」

「いつまでもガキじゃねーんだよ、悔しかったらお前もデカくなれば?」

「もう、成長止まったし…」

「残念だったな」

「ムカツク…」

「そろそろ、帰れよ」

「うん…分かった…」

「気をつけろよ!」
 
「隣じゃん」

「いいから!気を付けて帰れ!」

「分かったよ」
隼人の優しさに私は家に帰ってから声を殺し涙が枯れるんじゃないかというくらい泣いた。