「あと、本当にむやみに微笑むなよ。」

ライガはギラリと鋭いまなざしを僕に向けた。

「はぁ。
 でも、意識とかしていないんだよなー。」

「じゃぁ、いまから意識しろよ。
 精霊にとって魔族に『微笑む』のは、求婚ってことだぜ?」

ぼくは、きょとんとなる。

キュウコン?

「うふふ。私を食べて♪あなたがほしいの♪
 精霊の、力をあげるわ だから、あなたをちょーだい♪」

楽しそうにルラは歌いながらくるくる とまわる。

「はぁぁああ?!!」

ビビった。

なんだ、じゃぁ、僕。
王様に求婚してたってことか!!


思わず、顔がかぁぁっと赤くなる。


「そうそう。だから、アサヒがニコリと王に微笑むと
 王様が『ほしい』っていう、
 
 まぁ、アピールっていえば、分かるか?」

「わ、わかった。 
 マジで、気を付けるよ。」

「やだ、本当に気を付けてよぉ。
 あなた、ただの人間なんでしょ?力もないなら拒絶できないじゃない。

 勘違いした だれかが
 アサヒを・・・食べちゃうわよ?」

背中が、ゾクっとした。

マジで気を付けよう。

ってか、もう、帰りたいーーー(涙目)