よく、晴れた日であった。

この世界の太陽は白とか、オレンジとかじゃなくって
本当に燃え盛るような赤なんだな。

あぁ、やっぱり『世界が違う』のか、

ってこの異常な状態を
再確認する。



「夜が明けました。
 では、いよいよでございます。

 アサヒ様・・・いえ、水巫女よ・・今日は頼みます。」


きぃぃっと少しきしむ音がして
屋敷の大きな扉を
彼女は開ける。


昨日とは打って変わって
水色の輝く マントを羽織っており、
これが何かしらの『正装』であろうことはよくわかる。


二人で外に出るが、
そこは大地に続くのではなく、
切り立った崖。

「え?」

昨日は気が付かなかった。

飛んできたし。


守護師の彼女が杖を少しかざして「スーラ!!スーラ=カイロク!」
叫ぶと、

昨夜の黒い男がどこからともなく降ってきた。
「はい。ここに。」