悪魔な秘密の巫女男子


一歩進むと、ニノさんが深々と頭を下げる。
僕もそれにならって 頭を下げる。

「頭を」

低い声が響く。
・・・頭を上げろってことか?
ニノさんをちらっと見て、
同じタイミングで頭をあげる。


にこり、と優しそうな笑顔を浮かべたおじさんだ。


「君が、アサヒくん。だね?」
「は、はい。アサヒ、です。」

ちらっと課長を見る。
あたってるよな?
挨拶は「朝日」だけで、家名を伝えてはいけない。
なぜだか、理由は教えてくれなかったけど、
たぶん大事なことなんだろう。

なんせ、イチノさんもニノさんも「コードネーム」だしな。


「へぇ。きれいな、『気』じゃな?
 なぁ、ミズノ・・・
 面白い子だな。どこで拾ったんだ?」
「・・・はい、当主様。
 例の、気の大量発生の町でーーー」
「あぁ、あそこの・・・」
「アサヒの周辺で起こったことでした。
 それで、彼は『ひきつけて』いるのかと思って
 協力を仰いだという次第でございます。」


ふかぶかーと課長は頭を下げる。

この男の人は『当主様』かぁ。
何家 とかの、当主なんだろうなぁ。

もちろん 聞かないけどな!

あの、不思議な世界の髪の長いあどけない表情を残す
美人の『水の守護師』を思い出す。
元気かなぁ。

・・・・
って、つながってるってことは無いよな。
まさかな。

考えすぎだよな。


「アサヒ。・・・もしかして、『犬の使い』の一族か?」
「はぃ??」

守護さまがよくわからない単語を出してきた。
「な、なんでしょう、その一族。」
僕、ふつーの一般人なんですけど。