目の前には、
以前連れてこられたような
立派な日本家屋。
料亭みたいな、
旅館みたいな。
ちゃんと キレーなお庭もあって・・・
すげぇ、
圧巻だなぁ。
「アサヒさん、こちらですよ?」
「あっ。はい、ごめんなさい。」
あわてて
中へと入る。
靴をとって上がると、
不思議とどこからか、
女性が現れて
ささっと 靴を直して、
どうぞ、と案内される。
どこから、来たんだろう。
「気にするな。
気にしたら、キリがありませんから。」
「ニノさん・・・」
思わず苦笑。
長い廊下を
女性に案内されながら二人で並んで歩く。
「まぁ、私の家系はもともと
こういったモノを見え、それを滅する道具を作る
家でしたので、慣れていますが
アサヒさんは違うでしょう?
言葉で説明するのも 理解ができないかなと、思いますので、
気にされないほうが・・・あっ。文句じゃないですよ?」
「・・・ぷ。
はい、大丈夫ですよ。ニノさん。
気を使ってもらって、すいません。」
ニノさんは普段 無表情で堅い印象だが
実は すっごい、気を使う。
イチノさんといいコンビだなぁと思っているのは内緒だ。
案内の女性の人は、
大きな観音開きの重厚な扉の前で、
すっと手を どうぞ、 と言わんばかりに伸ばして、
ふわっと 消えた。
消えた・・・
で、でも 気にしない。気にしちゃ、いろいろ
大変な気がする。
うん。
ニノさんは全く気にする様子無く、
扉をノックする。
「お待たせしました。
--ミズノ課長の部下 ニノと アサヒです。」
あ、課長 「みずの」さんなんだ。
きっと当たり前のように偽名なんだろうな。
なんて思いながら一緒に
開かれる扉の中へと 進む。


