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僕、これでも普通の高校生なわけで、
ユニ○ロのTシャツ一枚買うのも 悩むわけで、
だからさぁ、
こんな
場違いなとこ・・・
「はぁ。」
ため息しか出ない。
「どうした?アサヒ君?
この色 嫌でしたかね?」
「いや、
な、なんでも いいですけど」
「そうですか。じゃぁ、これとこれと・・・」
ニノさんに連れられたのは
駅前のショッピングモール
の中の、 ちょっと高そうなブランドショップの
さらに、奥の部屋。
ってか、店の奥にもう一部屋ってなんだよ。
シャツや、ズボン、
靴下と、下着までそろえられている。
すげーな、
普通に白いシャツなのに
断然着心地よさそう。
制服のシャツとは比べモノにならん。
「こちら いかがでしょう?」
「あぁ、じゃぁジャケットはこれで。
アサヒ君。着替えて。」
「はい。」
逆らうことなく、
僕は 見るだけで『質の良い』服 一式をもって
広い更衣室に入った。
*
すごいなー、やっぱ良い奴って
袖を通しただけでわかるんだな。
暑かったら、
ちょっと汗ばんだ肌に
さらりとなじむ。
「アサヒ君の着替えは、
送ってもらうので。」
「あ、はい。」
さっさと、手続きと支払いを終わらせるニノさん。
高級感ただよう店内。
着なれないジャケットが少し、重い。
「お待たせしました。
アサヒさん、行きましょうか。」
「・・・ニノさん、
今更ですけど
どこに 行くんですか?」
「あぁ、そうだなぁ。とりあえず、
目隠し、かな?」
「あーやっぱり。」
そんな気はしてた。
「でも、そんな わざわざ正装して 行くところ
という場所です。」
ものっすごい
不安しかない。


