悪魔な秘密の巫女男子

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「まぁ、気を楽にしろよ。」
「はぁ。」


「課長、そう 手を組んで
 見下ろしては、委縮してしまいますよぉ。ねぇ?」
「いえ、そんなこと・・・」

「はい。どうぞ。朝日君。
 こちらが関係書類でございます。」
「あ、どうも。」


別室に移動した僕は、
おっさん三人に囲まれて
小さな事務室のようなところで説明を受けているところだ。


どいうやら、
人相の悪い黒スーツのおじさんは通称「課長」

ピアスが両耳につけて若干茶髪で人懐っこい笑顔を
浮かべたお兄さんは「イチノ」さん。

メガネで、髪の毛もきっちりした優しそうな
お兄さんは「ニノ」さん。



「もっちろん、「コードネーム」ってやつだから!
 でも、サンノでいいんじゃない?」
「いや、でも、イチノさん。
 これは姫様に伺いを立てたほうがいいのでは?」
「なんだよぉ。ニノ。相変わらず心配性だなぁ。」

「・・・はぁ。」

ちらりと
渡された契約書のようなものを
見ながら うわの空で返事を返す。

仲 好さそうだな。

課長も楽しそうに
笑っている。


契約書、というか
この「バイト」に対して、絶対的な黙秘が求められているという
仰々しい説明書だったんだけど、

まぁ、
安心してくれ、
なんだか、よくわからない「黒い」ものが見えて、霊感があるみたいなんだ。

なーんて、
友達に説明する気にもなれないし
そもそも、
そんなん、調子に乗って説明するぐらいだったら
変な世界で 秘密の女装して 秘密の巫女をやってたなんて話
とか、とっくに話してるって。