水の守護師は、
静かにうなづくと、
ライガのほうへと駆け寄った。


僕は、風の守護師のもとへと駆け寄る。
うっすら
汗を浮かべた彼は僕を見つけると、
にこっと微笑んだ。

「待ってたよ。
 思った以上に『靄』が多すぎて、
 とどめるのに 相当の力が・・・」

「あぁ、僕にはどれだけの『力』かは
 わからないけど、なんかスゲーなぁってのは、分かる。」

「ふふ。巫女さん。
 誰に聞かれてるか、分からないよ?
 もっと、巫女っぽく。」

「そんなこと言われても。」

近くの兵士は少し離れてるし、
みんな集中している。

「でも、まぁ、
 僕にぶつけるしか方法がないいだよな?
 吸い込めるかわからないけど・・・」

「まぁ、
 いいえ、そんなことないよ?」

「は??」

風の守護師は にこにこ と笑った。

「水の守護師さんが
 この規模だと、3日ぐらい寝ないで封じ込め作業をしたらいいだけの話。」

「・・おいおい。」

大変じゃないか。

「ちなみに、その間、
 この風の奴もそのままなんで、僕も必然的にずっとこのままかなぁ。」
「・・・そういわれて、
 いやだって断れないよ。」

風の守護師はにっこりと あどけない笑顔を僕に向けた。