「ねぇっ、留里って、彼氏いるの?!」

隣の席の実穂が話かけてきた。

実穂はいまどきの女の子って感じ…。結構派手で目立ってるし、男の子とも色々ウワサがあるけど、話すると見た目と違う感じ…。なんていうか真面目?なのかな…。


「う~んっ。まぁね。」


「誰?」


「実穂は知らない人だよっ。」


「年上っ?先輩じゃないの?」

「うん…。」

「年上の彼氏かぁっ。だから、留里は大人っぽいんだねっ。」
納得したように実穂が言う。


「留里モテるのに、全然しらんぷりだもんね~っ。」

「モテないよっ!」

「気付いてないだけでしょ?先輩の中にも留里のこと狙ってる人いるらしいよっ。」


そんなこと言われても告白されたわけでもないしっ。

「実穂は?彼氏いないの?」



「今はいない。好きな人いるけどねっ」