「まったくっ、あいつはっ」ブツブツ文句をいう神谷さん。
あたしは、今起きた出来事に呆然として、頭の中が混乱状態…。
「留里、何か飲むか?」
「あっ、うん。」
広めのリビングに通されたあたし。
少し落ち着いたので、あたりを見回してみる。
わぁ~っ。
シンプルだけど素敵なお部屋だった。
男の人二人暮らしなのに、キチンと整理整頓されている。
白めの部屋に黒やステンレスの家具が、センス良く置かれている。リビングから他の部屋らしきドアが3つある。どこかが神谷さんのお部屋なんだろうなぁ。
雑貨屋の娘としては非常に興味津津。いやっ、神谷さんの彼女としてかなっ。
「はい。どうぞ。」
神谷さんがアイスティーをあたしの前のテーブルにおいて、隣に座るとニコッと笑った……。
ドキッとあたしの心臓が激しく動きだしたっ。
「さてと…。留里?」

