~こどもの恋愛?!~

生暖かい夏の風が吹いていたけど、不思議と心地良く感じた。

ちほの話を聞いたら、成田君は、どう反応するだろう。ホッとする?なんだかそれだけでは違うような気がするな。

あとで、ちほに連絡してみよう。


「ただいま…。誰もいないか…。」



神谷さんに会いたいな…。

あたしの携帯が震えた。

マナーにしてあったんだっけ。

相手は画面を見なくてもわかる。

あたしの大好きな人…。

「神谷さんっ?」

「留里。何してた?家か?」


「…うんっ…神谷さぁんっ……。」

あたしは、自分では気付いていなかったけど、昨日からずっと緊張していたみたいで…。

神谷さんの優しい声を聞いた途端、緊張の糸が緩んで、涙が溢れだした…。

「どうした…?」

ただ、泣きじゃくるあたしに、

「五分で行くから。」