「もうすぐ、着くから。」
いつもどおり優しくて、あたしにとっても気を使ってくれる神谷さん…。
それなのに、あたしったら、欲張りになっている。
いつからか、この心地よい環境に慣れてしまって…。
「到着っ。」
車が止まった。
「わぁっ、凄いキレイ…。」
都会から離れて四時間くらい。
そこは緑が果てしなく広がる高原。
高原というだけあって、かなり標高が高いみたいで、真夏なのに空気が澄んでいて、ヒンヤリしてる。
人もまばらにしかいない。
「涼しいな…。」
神谷さんが、自分のシャツをあたしにかけてくれた。
神谷さんの香りに包まれる…。
幸せ…なのに、あたしはこれ以上何を求めているんだろう…。

