久し振りに二人で手を繋いで歩くっ…。
風が冷たいけど、火照ったあたしには丁度良いっ…
「そうだっ、神谷さんっ、なんでカラオケにいたの???」
「俺も、打ち上げ。」
「そっかぁ、偶然だねっ」
「俺が行かなかったら、竹本になにされてたか…。」
深いため息をつく神谷さん。
「あたしっ、ちゃんと気をつけるからっ。今日はキスも阻止したけど…。」
「そういえばっ、首にキスされてキモチ悪かった…。」
思い出して泣きそうになった。
「さっき、消毒したからだいじょうぶだろっ。」
何故かニヤリとする神谷さん。
お兄さんみたい…。
「でも、本当に気をつけろよっ。俺、嫉妬で気が狂いそうだったよ…。」
そう言って立ち止まり、屈んで、あたしにキスをした…。

