あたしは、見事固まった…。
神谷さんは、振り向いて、やはり固まった…。
「アニキ……。」
そう、お兄さんが帰ってきましたっ。
あたしは、慌ててはだけてるブラウスの前をあわせて真っ赤になった…。
「留里ちゃんっ、久し振りだねっ…。」
ニヤリと笑うお兄さん。
「あわわっ、こんばんはっ。」
神谷さんは、ふてくされて頭をかいていた…。
「お邪魔だったなっ、俺、もう一度出かけるか?」
「いやっ…。もう遅いから、送るよ、留里。」
「あっ、うん…。」
「留里ちゃんっ、またねっ。今度は邪魔しないからねっ」
アニキ…、もとい、お兄さんっ。
お願いしますっ…!

