黙って神谷さんのあとから部屋に入った。
お兄さんはまだ帰ってないみたい…。
リビングに入る。
あたしはっ、うつむいたまま顔をあげることが出来なかった…。
「留里、なんであんなことになったんだ…。」
神谷さんの声が、氷のように冷たかった。
あたしのこと、信じてないのっ?
「あたしっ、帰ろうとしたのっ…。そうしたら突然っ…。あたしっ、怖くてっ、逃げられなくてっ…」
声が震えた…。
神谷さんが、あたしの腕をつかんで、ソファに倒した…。
「男なんかっ、考えてること皆同じなんだよっ!」
そして、あたしに乱暴にキスをして、身体に触れた…。
あたしはっ…、抵抗しなかった…。
それよりも、竹本くんに触れられたところを、神谷さんに…乱暴にされてもいいから、大好きな人に触れて欲しいと思ったから…。

