「竹本くん…何か用?」
「…。」
さっきからっ、何なんだろう。
何だか怖いっ…。
「あたしっ、先帰るからっ、じゃあねっ。」
一歩踏み出した途端、腕を掴まれた。
「イヤだっ。」
壁に押し付けられる…。
こんな時に限って、周りに人がいない…。
「茅野さっ、俺の彼女にならない?」
怖くて声が出ない…。
竹本くんの顔が近付いてくる…。
キスされるっ…。
咄嗟に顔を逸した…。
「俺、入学したときから、お前狙ってたんだ…。」
耳元で囁かれて首に顔を埋められた…。
「やめてッ。」
キモチ悪い…。
神谷さんっ…。
涙が溢れ出した…。

