ちほが赤くなるっ。
可愛いっ。
「なっ、なんでわかった?」
「そりゃっ、長年の付き合いだもんっ。やっと吹っ切れたんだねっ。」
そう、ちほは、竜ちゃんをずっと引きずっているのは、あたしもわかっていた。
「留里には、何でもお見通しだね…。あたしさ、竜ちゃんに裏切られてから、男の人怖くて…。でも、それは多分自分が傷付くのが怖かったんだよね。成田くんと話したら何か、中性的な人で、あたし安心するんだ。恋じゃないかもしれないけど…。」
恋の始まりは不思議で、あたしみたいに一目ぼれで始まる場合もあれば、ちほみたいに緩やかに始まり恋もある…。
恋愛の数だけ、いろんなドラマがあるんだろうなぁ。
「まぁ、あたしは、のんびりやるよっ!それよりっ、留里っ、がん張るんだよっ。はじめは痛いらしいし…。」

