四月一日になったら…。

あたしと神谷さんは教師と生徒になる…。

卒業式から数日後、あたしは神谷さんと海へドライブに出かけた。


少し春めいた季節だけど、海は寒くて人気が全然なかった。


神谷さんと一緒にいると、自分の気持ちをごまかすために、テンションが高くなって、どうでもいいような、いろなことを話すあたし…。


「留里っ。」


砂浜に座った神谷さんが、横に座れって合図した。


急に悲しくなって、あたしは座って、膝を抱えこんだ…。


「もうすぐっ、神谷さんは、先生になるんだねっ。」


「ああ…。」


神谷さんは、黙り込む…。



あたしは、意を決して言葉を出した。