「ゆ、ゆず?」
加藤はいつものイスに座った。
「ゆず、その場に居てやれなくてごめんね。もっと速く来れば会えたのに。本当にごめん。」
加藤はゆずの手を握った。雪で冷えていた加藤の手より何倍も冷たかった。
「ゆず…」
言葉がでてこない。
でも、本当にゆずは笑っている。幸せそうに。
「ありがとう」
ゆずの顔を見て、加藤が口にしたのはこれだった。
コンコン
「どうぞ」
「失礼するよ」
それはゆずの担当の先生だった。
「すまない。加藤くん」
先生は申し訳なさそうに加藤を見た。
「いいえ。先生のせいじゃありません」
「これを…」
「これは手紙?」
「ゆずさんが、君に渡して欲しいと」
そう言って先生は部屋をあとにした。
加藤はピンクの可愛らしい封筒を開けた。加藤はすぐに涙をこぼした。
そこには、
加藤への感謝の気持ち。「だいすき」の言葉。死ぬ前に書いたのだろうと感じられる震えた文字。
「ゆ、ず…っ」
涙が止まらない。
むしろ感謝したいのは俺の方なのに。と歯を食いしばって泣いた。思いっきり泣いた。
手紙を封筒にしまおうとした時、中にはまだ何かが入っていた。
それは、赤いつるだった。
不器用だけどちゃんと折ってあるそのつるの背中には『あおだいすき』と加藤の名前が書いてあった。
加藤は溢れる気持ちを胸にゆずにキスをした。「俺も大好きだよ」と。
加藤はいつものイスに座った。
「ゆず、その場に居てやれなくてごめんね。もっと速く来れば会えたのに。本当にごめん。」
加藤はゆずの手を握った。雪で冷えていた加藤の手より何倍も冷たかった。
「ゆず…」
言葉がでてこない。
でも、本当にゆずは笑っている。幸せそうに。
「ありがとう」
ゆずの顔を見て、加藤が口にしたのはこれだった。
コンコン
「どうぞ」
「失礼するよ」
それはゆずの担当の先生だった。
「すまない。加藤くん」
先生は申し訳なさそうに加藤を見た。
「いいえ。先生のせいじゃありません」
「これを…」
「これは手紙?」
「ゆずさんが、君に渡して欲しいと」
そう言って先生は部屋をあとにした。
加藤はピンクの可愛らしい封筒を開けた。加藤はすぐに涙をこぼした。
そこには、
加藤への感謝の気持ち。「だいすき」の言葉。死ぬ前に書いたのだろうと感じられる震えた文字。
「ゆ、ず…っ」
涙が止まらない。
むしろ感謝したいのは俺の方なのに。と歯を食いしばって泣いた。思いっきり泣いた。
手紙を封筒にしまおうとした時、中にはまだ何かが入っていた。
それは、赤いつるだった。
不器用だけどちゃんと折ってあるそのつるの背中には『あおだいすき』と加藤の名前が書いてあった。
加藤は溢れる気持ちを胸にゆずにキスをした。「俺も大好きだよ」と。
