「いってぇーっ!!」


昼下がりの東城学院。


保健室から、男子生徒のすさまじい叫び声が響き渡った。


「ちょっと、我慢してよ。余計傷口広がっちゃうでしょ。」
「もうちょい優しくしてくれよ~、美希。」
「先生を呼び捨てにしないでって、いつも言ってるでしょ。」


美希の職業は、ここ東城学院の保健医だ。


「だって、美希子供っぽいじゃん。よくコケてるし。」
「そうそう!ドジ多いから精神年齢俺らより下かもな。」
「ひどいな、も~。」


何だかんだ言いつつ、美希は生徒から何気に人気があった。


皆友達の様に接してくる。