振り返ると、そこには何もなかった。




「…ホッ。」


彼女は安堵のため息をついた。




何故なら、たった今最近この辺りには猟奇事件が相次いでいるというニュースを、今朝見た事を思い出したからである。








被害者の年齢も性別もバラバラで、警察の捜査も難航しているという。



しかし何よりも奇妙だったのは、被害者達の殺され方だった。





しかし、それ以上彼女が考える事は出来なかった。



何故なら…




突然何者かが彼女の首を切り裂き、彼女の身体は闇に飲まれていったからである。