色々と考えすぎた日。



その日の放課後、また俺を苦しめることが起きるとか・・・そんなこと考えるはずもない。



「佐野っち・・・優しそうに見えて案外やるな・・・」



喧嘩した罰として掃除するように佐野から言われた俺と芽悠。

なんで距離を置こうと思った途端からこれなのか・・・。


分からないけれど、やるしかない。


サボらずに真剣に掃除してれば、

こんなことがなかったのだろうか。

まあ別に、いいんだけれど。



「おい、黒板消し叩いてこいよ」



少しでも話さないで過ごそうと思うと、自然と芽悠を遠ざけてしまう俺。



「あー、暑い!」



何だかすっきりしないこの感情を、暑さに当たる。


・・・季節なんて憎んでも憎めないものなのに。


ズボンを捲くり上げ、気合を入れる。

この際驚く程綺麗にしてやる。