太陽と星 ~君と過ごした最後の夏~

「ちょ、やめて!」


くしゃくしゃにされた髪の毛を整えながら、赤くなった顔を見られないように下を向く。



「やっぱり・・・芽悠といると落ち着く」



え・・・その・・・・それは・・・私といて居心地がいいとそういうこと・・・?



大きく飛び跳ねる心臓を落ち着かせながら、爽太の顔を見た。

その時・・・何か違和感を・・・感じた。



悲しげで切なそうな目で、口元はそれでも優しく笑っていた。


今までに・・・見たことがない表情。


なんでそんなに・・・辛そうなの?


やっぱりいつもと違う。

そう思った時にはもう爽太の顔は笑顔になっていて・・・。



「なーんてな。って嘘じゃないけど」



爽太はまた、いつものような陽気な笑顔で私に笑いかけた。