太陽と星 ~君と過ごした最後の夏~

いつもはもっと上手く作れるのに・・・そう思うと少し落ち込んでしまう。


「何落ち込んでんの。お前も早く食べろよ」



爽太は私の方を見て、優しく笑った。

いつもの・・・爽太の笑顔。


太陽みたいに・・・優しくて温かい。


心が、温かくなる。



「うん」



私も、笑って返事した。


そのオムライスはしょっぱくて、お世辞にも美味しいとは言い難い味だったけれど、きっとこの味は忘れられない味になる。



こうやって二人で過ごした時間は・・・全て大事だから。


全部全部・・・大切なんだ。



ご飯を食べ終わると食器を持ってキッチンに行き、私が皿を洗おうとすると爽太が言った。


「俺が洗うよ」


「え、いいよ。爽太は一応お客さんなんだから」


「だけど、急に押しかけてきたのは俺だし。お礼くらいさせて」